役者絵 春章
間判錦絵 33.0×22.0 cm
落款:春章画板元:不明
所蔵:高橋コレクション
ニ代市川門之助と四代坂東又太郎
坂東又太郎は貞享四年(1687)ごろからの江戸役者の家柄で、七代目までありますが、後半ははかばかしくなく、四代から六代が盛期で、ここにあるのは四代目です。市川門之助も名門、浮世絵黄金時代には寛政六年五十二歳で没した二代目が活躍、四代目団十郎門下の秀才で、和事の名人とされました。
この二人を扇形と雪輪(または団扇形)の中に大首風の似顔に写し、間判の一枚絵に仕立てたものです。扇の末広を祝つてか、その形に俳優を描いて、一筆斎文調と合作した「絵本舞台扇」を刊行したのは明和七年のことでした。
春信の笠森お仙の茶屋図などに団扇をうるところが添景となっており、その団扇絵には表に俳優の、うらにその紋所を誌したものがあって、芸能界が大衆の人気を博していたことを知るのですが、大首絵という発想はこんな形態からも起こったことです。
勝川春章 Katsukawa Syunsho

役者絵 春章 jpsShunsho38
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