役者絵 文調 jpsShunsho65

役者絵 文調

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役者絵 文調
間判錦絵 29.9×20.7 cm
落款:一筆斎文調画 板元:不明
所蔵:東京国立博物館
ニ代瀬川菊之丞とニ代市川八百蔵
 うちみたところでは、雪中相合い傘の男女図のように受けとれますが、手に手にかざす唐傘のへり近く瀬川菊之丞の紋と市川八百蔵の紋が組んで入れてありますので、文調の年代や画様式と合考してこれを二代市川八百蔵と二代瀬川菊之丞とだと判別することになります。だがこれを文様に過ぎぬとすれば、たんなる相合い傘に外なりません。二代菊之丞は安永二年三月に没しています。三代市川八百蔵は紀の国屋中車で、三代宗十郎の実兄、幼名沢村金平と称する娘形、明和六年瀬川雄次郎、安永八年立ち役、同八年八百蔵を襲名しました。そうしてみますと、この図では安永六年四十三歳で没した二代八百蔵(蓬莱屋中車)ということになりましょう。絵の成ったのは安永二年三月以前で、こんな芝居があったかどうか私は知りません。
 それにしても、春信や湖竜斎らにみる柳下雪中の烏鷺の道行きの姿であり、空摺りなどの彫摺技をほこった明和の錦絵調が歴然としており、保存もすばらしい絶品とすべきです。
一筆斎文調 Ipitsusai Buncho

ウィキペディア 一筆斎文調

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