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雪こかし 弐 豊国 jpstoyokuni09

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雪こかし 弐 豊国

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雪こかし 弐 豊国
大判錦絵 三枚続 37・5×26・0cm
落款:豊國画
板元:和泉屋市兵 衛極印
 古く枕草子に「ひろき庭に雪のふりしきりたる」風情を「めでたきもの」にかぞえ、源氏物語の橿の巻にも「童おろして、雪まろぱしせさせ給ふ」と見えるように、雪への親しみは、伝統的に日本人の心を貫流しています。雪まろばしは、江戸期では雪まろげ、雪ころがしなどと言い方を変じ、さらに雪こかしが一般化した称となっています。雪の小さい 塊をころがしてゆき、しだいに大きな円塊にするたわむれのことをいいます。江戸市中でも行われたことは、『東都歳事記』(斎藤月岑著、天保九年)巻四冬の部十一月、看雪の項中に 「雪をもって市街へ達磨布袋其余色々の作り物をなします。又雪転の戯等諸国に替らず」とある文にその状がしのばれます。豊国は楚々とした寛政美人の姫君が侍女たちの雪こかしを賞でる様を描きました。各図に三人ずつ配した美人が有機的関連を見せ、リズム感を催させる構図と美麗ないろどりが快いです。雪の日特有の、引きしまったさわやかさも感じとられます。
歌川豊国 Utagawa Toyokuni

Wikipedia Utagawa Toyokuni

ウィキペディア 歌川豊国

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