近江八景・堅田ノらくがん 国虎 jpstoyokuni63

近江八景・堅田ノらくがん 国虎

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近江八景・堅田ノらくがん 国虎
間判錦絵 揃物 22・1×33・1cm
落款:國虎画
板元:不明
 国虎は初代豊国門下中でも異色の存在であります。極端に誇張した様式化をもつこの近江八景の一図を見てもその特異な才がうかがわれます。遠近・明暗ともに洋画的視覚でとらえながら、個性味の誇示を強調している作画態度が如実に受け取られます。その特徴の一つは、カーブの波状的な積み重ね描法に、濃淡の度のはげしい板ぼかしを極端に用いた明暗描法であります。一見彼の創案に見えますが、仔細にそのカーブのうねり方や、板ぽかしの用法を見てゆきますと、葛飾北斎が寛政末頃試みた蘭画風の小判「近江八景Lのゆき方を取り入れている点が多分に見出されます。また遠空の雲の形には昇亭北寿からの感化も感じとられます。これら先人から洋風視覚を摂取しながらも、近代洋画への展開はなしえなかったところに、この絵師の限界があったようであります。八景各図いずれも面白いですが、ここには円い波状カーブ中、一箇所ピラミッド風に浮見堂が突出して単調を破る堅田の落雁の図をあげてみました。
歌川豊国 Utagawa Toyokuni

Wikipedia Utagawa Toyokuni

ウィキペディア 歌川豊国

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