ほととぎす聞く遊君図 北斎 jpshokusaib25

ほととぎす聞く遊君図 北斎

ライン

ほととぎす聞く遊君図 北斎
紙本淡彩一幅
88.7×27.6cm
北斎画印印=辰政
墨田区蔵
 唐紙の性質を活かした略筆淡彩の作品ですが、一分の破綻や無駄もなく、北斎の並々ならぬ技量が窺われる一幅です。殊に、遊君の打掛けの墨彩や、ほととぎす舞う中空の彩色などには、刷毛等を用いた実験的な表現が試みられており、北斎らしい画技追求の姿勢が現れている(56図「ほととぎす図」の背景にも同様の手法が見出せる)。蒲団にもたれ、帰途を四手駕龍に揺られているであろう馴染み客を想う遊君は、初々しく可憐ながらも憂いを含んだ宗理形美人の面影をとどめ、一時期の北斎美人画特有のリリシズムが高い技術に裏打ちされて画面に横溢しています。享和から文化初年にかけての北斎美人画を代表する名品といって過褒ではないでしょう。蜀山人(大田南畝1749~1823)の讃には「君ハゆきわが身ハのこる三蒲団 四ツ手をおふてなく郭公」とあり、絵と詩の調和が本作品を一層味わい深いものとしています。
葛飾 北斎 Hokusai Katsushika

Wikipedia Hokusai Katsushika

ウィキペディア 葛飾 北斎

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