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国貞 ギヤマン船・舶来鳥・切子燈寵 jpskunisada11

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国貞 ギヤマン船・舶来鳥・切子燈寵

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国貞 ギヤマン船・舶来鳥・切子燈寵
大判錦絵 組物 11図37.0×25.2 cm
落款:五渡亭國貞画 板元:伊勢屋利兵衛 極印
所蔵:静嘉堂文庫
 この三枚は図様の呼応から組物と見て併載しました。『武江年表』文政二年(一八一九)の条に、「向ふ両国にてもギヤマンの燈履井びに蘭船の造り物杯も見せたり」とある見世物が正しく本図のバッタに相当します。巨大な硝子細工で長崎で作られ、燈寵は高さ二丈二尺五寸、横渡り一丈三尺、総目方百八十四貫八百匁、六角形のデザインで各面異国風物を浮き彫りで表わしました。蘭船は長さ二丈余で、黒人の人形がカラクリ仕掛で帆柱を登り、帆綱渡りを演じた由が伝えられます。この前代未聞のエキソチックな奇器に、さわやかな江戸前美人を配して、国貞は大胆な対比を試み、あざやかな効果を収めました。
キリリと緊まった美人のポーズには気格さえうかがえ、格調高い秀作組物です。因みに此年、大阪出来の腹細工見世物が来て江戸出来のものを圧倒したのを、この長崎細工が更に凌駕した所から「江戸の敵を長崎が討つ」の成句が生じ、後世「が」が「で」に転用されたことも記憶されてよいです。
歌川 国貞 Utagawa Kunisada

Wikipedia Kunisada

ウィキペディア 歌川国貞 (3代目)

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