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四季遊花之色香 歌麿 jpsutamaro10

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四季遊花之色香 歌麿
四季遊花之色香 歌麿

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四季遊花之色香 歌麿

大判錦絵 二枚続 右37.1×24.3cm 左37.1×24.5cm
落款:哥麿画
板元:不明
所蔵:大英博物館
 江戸の庶民の大半が住んでいた下町と隅川川との結びつきは、今日想像する以上に緊密な関係にありました。交通機関、輸送方法が幼稚であった江戸時代には、海上、河川を最大限に利用することが便利とされ、極端にいえば、文化も経済もこの逆を通じて全岡の都市と結びついていました。庶民は、こうした公的な結びつきのほかに、四季折々の行楽も、隅田川を中心とした地に求めました。この図も、隅川川の河岸でよく見かけたであろう一場景を扱ったもので、若い姉弟を従えた町家のお上さん。そして屋形船の屋根に身をもたせかける若旦那とうずくまる恋人であろう娘。年代の違いはありますが、いずれも富有な町人階級の風俗を忠実に写しているといえます。
 筆者歌麿としては、先碓浮世絵美人両の大家北尾重政や鳥居清長などの作風影響からしだいに脱皮しつつあるか、まだ衣服の模様の細密描写を行っている点などに、先輩たちの作風の名残りが感じられます。
喜多川歌麿 Kitagawa Utamaro

Wikipedia Kitagawa Utamaro

ウィキペディア 喜多川歌麿

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