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娘日時計・申ノ刻 歌麿 jpsutamaro37

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娘日時計・申ノ刻 歌麿

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娘日時計・申ノ刻 歌麿

大判錦絵揃物 38.0×24.9cm
落款:歌麿筆
板元:村田屋治郎兵衛 極印
所蔵:東京国立博物館
 嶼よけで髪をかくし、幅の広い帯を大きく結んだ女性の姿は、堂々とした威圧感まで感じさせます。歌麿はここでも顔の綸郭線を廃し、衣服の描線と帯の描線のタッチに変化をもせた。こうした線の変化が、独特の画趣をかもし出しています。
そしてこの顔の輪郭線を廃することによって、歌麿は女性の肌の質感を表現しましたが、本図によって、新しい衣裳描写による女性美表現を行おうとしたことも知ります。それは、帯の文様を克明に描写していることです。こうした描写法は、これまでの歌麿の美人画では極力さけられてきた描法で、わずかに彼の初期の美人画に類似の手法をみるばかりです。こうしたことに気付きますと、歌麿の美人画作画法に一転機がきたことを知ります。
 なお角かくしのようにみえる塵よけは、当時の上流、中流家庭の婦女子が、外出時に用いたものです。
喜多川歌麿 Kitagawa Utamaro

Wikipedia Kitagawa Utamaro

ウィキペディア 喜多川歌麿

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