読本『そののゆき』挿絵 よみほんそののゆきしえ jpshohi34

読本『そののゆき』挿絵 よみほんそののゆきしえ

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読本『そののゆき』挿絵 よみほんそののゆきしえ

葛飾北斎筆
曲亭馬琴作
墨摺半紙本(全五冊)
版元角丸屋甚助
縦 22.6cm
横 15.6cm
文化四年(1807)
 北斎読本挿絵の奇抜さの一つは、この蜘蛛に見るようなクローズアップの技法です。
 北斎は、このほかにも蝦墓や蛇など、人間に忌み嫌われる動物の大写しをおこなっていますが、それらを巨大化する一方で、彼は写実に基礎をおきながら、それらをこんどは、できるだけこまかく描こうとします。蜘蛛の全体をおおう斑点、そしてびっしりと生える体毛など、北斎はこれら一つ一つを、そしてその一本一本を執拗に描いています。
 このような北斎の作画態度が、ありもしない想像上の怪物に生命を吹きこんで、いかにもそれが実在するかのような現実感を生みだし、いっそうの恐怖感と気味悪さを観者に与えます。
葛飾 北斎 Hokusai Katsushika

Wikipedia Hokusai Katsushika

ウィキペディア 葛飾 北斎

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