夜鷹図 よたかず jpshohi36

夜鷹図 よたかず

ライン

夜鷹図 よたかず

葛飾北斎筆
紙本淡彩
落款 北斎宗理画
縦 99.7cm
横 28.1cm
寛政九~十年(1797~98)頃
 とある朧月夜のもと、北斎は蝙蝠の飛びかう柳の木の下に、小脇に一本、傘をかかえただけの夜鷹の後ろ姿を見ました。
 喜多川歌麿は彼の「北国五色墨」のなかで、「てっぽう」の図のように江戸の下町にたむろする低級な街娼の生態を、むせるほどのなまなましさでリアルに表現してみせました。
 この「夜鷹」もまた、「てっぽう」と同様の人種ではありますが、北斎の作品のように彼女たちを描いたものが他にあったでしょうか。
 背すじをぴんと伸ばし、体をやや振ったその姿には、この種の人々に特有の意地の強さとは別に、一種の気品さえ感じられるのです。
 画面上部からまっすぐに柳の一枝を落とし、それを夜鷹の頭に触れるか触れないかのところでぴたりと止めます。この柳の垂直線と弓張形の人物との微妙な位置関係が、この作品に高い緊迫度を与えています。蛎幅や月の配置も綿密な計算がなされており、隙のない構図をつくりだしています。
葛飾 北斎 Hokusai Katsushika

Wikipedia Hokusai Katsushika

ウィキペディア 葛飾 北斎

About the author: 重右衛門