39 船着場の二美人図 ふなつきばのにびじんず jpshohi38

39 船着場の二美人図 ふなつきばのにびじんず

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39 船着場の二美人図 ふなつきばのにびじんず

葛飾北斎筆
絹本着色
落款 なし
縦 34.8cm
横 60.8cm
文政三年(1820)
 北斎はどこかで、実際にこのような光景を目にしたのでしょう。
 とある船着場で、屋形船から桟橋に上がった女が右手をさしのばして、もうI人のつれの女の上がるのを助けています。その縞模様の着物の女は、右手で棒杭につかまり、左手で相手の手首をしっかりとにぎり、揺れ動く船から出ようとしています。
 引きあげようとする力と、後ろにもどろうとする船の動きに抵抗して、なんとかこれから脱しようとする力。二人の女の体には、つなぎあったその腕をとおして鋭い緊張がみなぎっています。
 また、どちらの女性でしょうか、力の入った拍子に思わず快から懐紙を落とし、それがほぐれて宙に乱舞しています。
 北斎は人間をはじめとして、ものの動きにともなっておこる、エネルギーの高潮の魅力にとりつかれ、このような作品をいくつも描いており、それが。幕末バロック”などとも呼ばれています。
 なお、「船着場の二美人図」の遠景の山や樹林の描写には、この時期谷文晃らを中心として流行した、中国の青緑山水画の描法が摂取されています。
葛飾 北斎 Hokusai Katsushika

Wikipedia Hokusai Katsushika

ウィキペディア 葛飾 北斎

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