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夜船の宗十郎 豊国 jpstoyokuni23

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夜船の宗十郎 豊国

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夜船の宗十郎 豊国
長大判錦絵 51・3×17・8cm
落款:豊國画
板元:順一
所蔵:高橋コレクション
 役者の日常姿の描写は、すでに歌川豊国が筆を染め、鳥居清長や勝川春潮も手がけています。豊国の長大判に役者と美人を取り合わせたシリーズは、この種の作品中目の惹かれる佳品を揃えています。総図数は不明ですが、掲出二図の他に「鞠を蹴る瀬川菊之丞」「坂東簑助の月見」「酒盃を手にした市川男女蔵」「楽屋の中村伝九郎L(第175図)等が判明しています。この伝九郎は寛政十一年八月に没していますから、このシリーズの制作はこれ以前、落款から寛政十、十一年頃と推定されます。シリーズ中では「夜船の宗十郎」が佳品。猪牙舟の矩燧にうずくまる宗十郎の姿に夜気の冷えを覚え、梅橋に立つ舟宿か料亭の女のもつ提燈の光が閥を切って照らす状が版画技法の面白味を見せています。簾を掲げて湯上がりの美人に話しかける高麗蔵の図は、雰囲気描写がよいでしょう。
歌川豊国 Utagawa Toyokuni

Wikipedia Utagawa Toyokuni

ウィキペディア 歌川豊国

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