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東海道五拾三次之内7番目 平塚宿 ひらつか Tokaido53_07_Hiratsuka 画題:「縄手道」 wpfto5307

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東海道五拾三次之内7番目 平塚宿 ひらつか Tokaido53_07_Hiratsuka 画題:「縄手道」 wpfto5307

東海道五拾三次之内7番目 平塚宿 ひらつか Tokaido53_07_Hiratsuka 画題:「縄手道」 現在の神奈川県平塚市で、藤沢から13.7キロメートルで平塚である。
 このあたりは相模平野、街道も海近い平坦な路である。唐土カ原と呼ばれるのはこの絵のあたりであろう。道が平坦であるように、この絵は平坦であると評する人もあるが、この絵は平坦のようで平坦でない。
 第一は正面の高麗山の向こうにのぞく富士の姿である。川崎の絵にも富士は描かれているが、ここで見る富士は、いかにも街道が富士山へ近づいている感じを改めて感じさせる。何か初めての富士の姿に出合ったような感じである。その感じを抱かせるのは、この絵の夕暮れと思われる全体の色調の中にたった一つ三角に残された「白」が印象的だからである。
 第二に、夕暮れの藍と鼠の色調である。それは富士を生かしているばかりでなく、江戸へと急ぐ飛脚、カラ篭をかついで帰る篭かき二人、そして曲折した道の彼方に見えて旅僧と百姓の遠い姿、この五人の添景人物を生かしている。山の此方は暗く、西の方の空はまだ明るい。そうした夕方の景趣が完全にとらえているその巧みな色調は、この絵が平凡でないことを物語っている焦点である。街道に沿って生えているバラバラ松の配慮も画調に合った巧みさである。
 歌川 広重 Hiroshige Utagawa

Hiroshige Utagawa

ウィキペディア 歌川 広重

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