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竹林七妍図 春章 jpsShunsho01

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竹林七妍図 春章

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竹林七妍図 春章
絹本著色 94.2×34.7 cm
落款:勝春章一
所蔵:東京芸術大学
 フモール(ユーモア)が美のカテゴリーとして、さまざまなかたちで強く表れているのが、近世芸術の大きな特色です。いやアカデミックな芸術には適用されにくいですが、世俗的なものにそれが見られます。むろんこれは古代からあることで、近世だけというのではありませんが、発想や形の上で、茶の湯も活け花も、俳諧もその例にもれませんし、歌舞青曲文学、世俗画の浮世絵など、近世における芸術の大衆化にあたって、原理的な影響を与えている点は看遇できません。「虎渓の三笑」を「古契の三娼」と洒落ると同じ傾向で竹林の七賢人の古鯵をもじって七人の美人を竹林中に配しました。この種の絵は版画にも見られます。琴棋番画をくずした図柄は慶長寛永の風俗屏風にもあって、初期肉筆画のころから試みられた古例にのっとって、春章はこの掛け物をだれかの注文で作ったのでしょう。いささか着想の奇がオーバーな気がしますが、熟達した筆線や富麗な施彩の技がしのばれて、春章の肉筆描写力の優秀さと品格に魅了される思いです。
勝川春章 Katsukawa Syunsho

Wikipedia Syunsho

ウィキペディア 勝川春章

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