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廻り燈寵 豊広 jpstoyokuni49

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廻り燈寵 豊広

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廻り燈寵 豊広
大判錦絵 38・4×25・8cm
落款:豊廣書
板元・西村屋与八 極印
所蔵:リッカー美術館
 廻り燈寵は一名影燈寵。江戸の考証随筆家喜多村信節の『嬉遊笑覧』巻十下によると、寛永頃の古俳書に見える例が引いてありますから、古くからあったらしいです。「漢土で走馬燈といへりLともある所を見ますと、彼の地から伝わったのかもしれません。内外二重枠の内側のものに切抜絵を貼りつけ、この枠の中心軸の上部に設けた風車が、内部でともす燭火の上昇気流によってまわり、外枠に貼った紙に影絵がうつって動いて見える仕掛け燈寵であります。幻燈を見る効果と同様ですが、夏秋のなつかしい景物でありました。その燈籍にはしゃぐ小児を母親があやし、庭先に立つ娘と話す、ほほえましい夏の夜での風物詩の一コマを豊広は絵画化しました。稲荷の鳥居を飛ぶ二匹の狐の影絵が生き生きとして燈寵の廻転を錯覚させます。人物の顔や姿態は豊広一流の清雅味をもち、夏の夜とはいえ、さわやかな雰囲気を出しています。
歌川豊国 Utagawa Toyokuni

Wikipedia Utagawa Toyokuni

ウィキペディア 歌川豊国

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