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市川富右衛門の猪の熊門兵衛 写楽 jpssharaku33

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市川富右衛門の猪の熊門兵衛 写楽

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市川富右衛門の猪の熊門兵衛 写楽

細判錦絵 29.2×14.4cm
落款:東洲斎寫集画
板元:蔦屋重三郎極印
所蔵:東京国立博物館
 画面に躍動美を横溢させるのは写楽のねらいであり、また得意とするところですが、この絵もその作品群に属するといえましょう。鍬をうしろに構え持ち、左肩をあげ、足をふんぱるポーズは、「物草太郎」の静かな構えと違い、悪人の荒々しさがよく出ています。吉田瑛二氏は「傾城遠山と東山義若丸」と「百姓深草の治郎作」が組み物となり、「子育て観音坊」と「物草太郎にとこの「猪の熊門兵衛」が組み物になりますと、やや疑問をもちながらも述べていますが、鈴木重三氏は、このなかから「治郎作」を取り除き「観音坊」と「遠山と義若丸」を組ませ、東山殿の一子義若君を供奉し逃れ出た遠山に、悪僧観音坊がいどみかかり、他の二枚を組み物とし、金貸しの猪の熊門兵衛が加わるのを物草太郎が遠山に助勢するところとして、すっきりとした組み方ができあがりました。
 写楽は手首の描写に不自然さを感じさせるものが多いです。この作品も曖昧な描き方がみえるのは残念です。
東洲斎 写楽 Toushusai Sharaku

Wikipedia Toushusai Sharaku

ウィキペディア 東洲斎写楽

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