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母と子 歌麿 jpsutamaro43

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母と子 歌麿

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母と子 歌麿

大判錦絵 38.0×25.5cm
落款:歌麿筆
板元:森屋治兵衛
所蔵:東京国立博物館
 結髪をおえた鏡台の前で、赤子に乳を与える年若いほ、そのわが子を慈しむようなまなざし。きわめて平凡な情景を画題としていますが、パックの暖か味のある黄潰しと、に親の衣服の簡潔な配色が、巧みに融和し、またパックを大きくあけた空間の余裕、そして母親を全身像として描かなかった構図の工夫が生きて、母親と赤子との間のほのぼのとした愛の姿が感じられます。また姿のよい足の描写も、一種の形式化はみられますが、その位置がよく、図を安定したものとしています。
 評判の美女やさまざまな風俗を描き分けられる美人画は、歌麿のように女性自身の外面的な美しさばかりでなく、内面的な美しさまでも描きつくそうと努力した絵師にとっては、かえって容易であったかも知れません。しかし一般生活の断片を主題とし、時子像に名を借りて、女性美を強烈に表現しようとしたものとは異なる本図のような作は、一歩誤ればいやらしい作品となる危険があり、こうした観点からも注目すべき作品といえます。
喜多川歌麿 Kitagawa Utamaro

Wikipedia Kitagawa Utamaro

ウィキペディア 喜多川歌麿

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