六代市川団十郎大首 国政 jpstoyokuni35

六代市川団十郎大首 国政

ライン

六代市川団十郎大首 国政
大判錦絵 37・4×25・6cm
落款:國政画
板元:上村与兵衛極印
所蔵:リッカー美術館
 国政は師豊国とは別の趣の、独特のフレッシュな感覚の役者大首絵を寛政後期に発表しています。当図などその早い作。着衣の白抜きの三升つなぎは市川家を象徴し、若々しい似顔から二十歳前後の六代目団十郎と知られます。だが役の考証では説が分かれています。故山村耕花氏は寛政十年五月中村座上演『敵討染分緩』の奴逸平とし、故吉田瑛二氏は同七年正月桐座『再魁霖曾我』の船頭市川屋与之助と考証されます。前者では国政の画致や落款書体から遅過ぎ、後者は何か早過ぎるようです。というのは、この版元のこの様式の国政の絵は寛政八年に多く出されていて、七年正月では間がややあき過ぎます。むしろ八年正月都座の『振分髪青柳曾我』のいさみの十なら該当しそうに思われます。画面構成から見る時、肉体の輪郭、手拭い、着衣の描線等すべて色彩を変えた別版木を用い、これが質感表現に見事に適合してさわやかな作品に仕立てています。藍と鼠の地味な色調のなかで、耳柔にちょっぴり施した紅色が印象的な効果をあげています。
歌川豊国 Utagawa Toyokuni

Wikipedia Utagawa Toyokuni

ウィキペディア 歌川豊国

Related posts:

About the author: mytsuruta