七代片岡仁左衛門の伊予 国政の太郎 jpstoyokuni37

七代片岡仁左衛門の伊予 国政の太郎

ライン

七代片岡仁左衛門の伊予 国政の太郎
(「清和二代返源氏」寛政八年十一月都座)
大判錦絵 35・2×25・2cm
落款:國政画
板元:不明
所蔵:シカゴ美術館
 この魁偉なマスクに特徴のある七代片岡仁左衛門の、渋い色調の役は、扮装から見て寛政八年十一月都座の『情和二代激源氏』に出る伊予の太郎と考証されます。『歌舞伎年表』所引の当時の評判記に「仁左衛門の伊予ノ太郎。四立目、戻橋にて番太郎やつし姿。鬼童丸よりの密書を争ひ取らんとする所へ、番屋の内より出、曲者を手にかけ、密書を奪ひ、犬神の妖術にて大勢の手下を集め、大望成就の印シ也と悦ぶ思入。云々」とある件りで、舞台面が彷彿とします。こうして半ば謀叛人の正体を現した伊予の太郎が、暗中で行き合った岩井半四郎の小女郎狐とダンマリ模様になる場面と見られます。布子に割竹を持ち夜警を勤める番太郎姿ながら、頭巾下からのぞく板髪に悪役の重厚味を感じさせ、ヌウッとつき出した猫背の顔つきが幻怪味を主調とする顔見世狂言の雰囲気を伝えてきます。師豊国にこの役の全身姿と、半四郎と組んだ七分身像(第157図)があり、比較すると面白いです。
歌川豊国 Utagawa Toyokuni

Wikipedia Utagawa Toyokuni

ウィキペディア 歌川豊国

Related posts:

About the author: mytsuruta