国貞 当世三十弐相・しまひができ相 jpskunisada07

国貞 当世三十弐相・しまひができ相

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国貞 当世三十弐相・しまひができ相
大判錦絵 揃物 38.6×26.4 cm
落款:五渡亭國貞画 板元:西宮新六 極印
 三十二相とは、もと仏教の言葉。仏がその身に備える三十二の相好をいいましたが、やがて婦人の容姿に関するすべての良い相をさす意味にとりなされるようになっています。浮世絵では、古くは西村重信の漆絵あたりから、その例を見ます。国貞はこの名称にこと寄せて、美人の環境様態や動作の種々相を描き分けるシリーズ制作をもくろみました。カッ卜の天眼鏡枠内に「りこう相」(第86図)をはじめ「……相」の副題を記し、これに応ずるポーズの七分身美人を収めてこのシリーズはなります。内儀・芸者・小娘等階級もバラエティに富ませ、九図を知っていますが、なお一枚あって十枚揃いになるのかもしれません。いずれも秀作揃いですが、特に目につくのがこの「しまひができ相」。「しまひ」は仕舞の字をあて、化粧を意味します。
なめらかな凝脂の肌もあらわに、合わせ鏡を用いて、ようやく化粧が出来上がりかかった姿がとらえられ、鏡を見込む美人のまなざしに仕上げを検する真剣味が宿っています。左の二の腕を結わえた手拭いは、ここへ彫った情人の名を隠しているのでしょう。女心の描写も絵師は忘れていません。
歌川 国貞 Utagawa Kunisada

Wikipedia Kunisada

ウィキペディア 歌川国貞 (3代目)

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