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国貞 神無月はつ雪のそうですか jpskunisada09

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国貞 神無月はつ雪のそうですか

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国貞 神無月はつ雪のそうですか
大判錦絵 三枚続 中36.5×25.1 cm
落款:五渡亭國貞画 板元:鶴屋金助 極印
所蔵:静嘉堂文庫
 神無月は陰暦十月の異称。この絵の推定刊年、文化末年のこの月は、現在ならば十一月の末に当たります。初雪が降ることも自然でしょう。「そうですか」は、総嫁・惣嫁あるいは嬬嫁等の字をあて、夜の街頭に立って色を売る最下級の売春婦のことです。京阪の方言でこういい、江戸では夜鷹と呼びならわされています。『守貞漫稿』(一名近世風俗史)の夜鷹の項に、「京で辻君、大阪で嬬嫁、江戸の夜鷹は吉田町」という流行歌のあったことを紹介し、江戸の夜鷹は本所吉田町に多く、両国僑東、永代僑西、御厩河岸等にも徘徊したと述べています。おそらくこのどこかの夜鷹の一群でしょう。黒の着付けで白木綿の手拭いをかぷり、端を口にくわえ吹きさらしにする姿が定形だが当図では職業を離れて、来合わせた夜そば売りの屋台に集まり、そばをすすって暖を取る状景です。黒の衣裳、黄の番傘に斑々と降る白の牡丹雪が印象的です。彼女らの中にははだしも居り、生態描写が的確になされています。
歌川 国貞 Utagawa Kunisada

Wikipedia Kunisada

ウィキペディア 歌川国貞 (3代目)

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