六玉川・萩の玉川 春信 jpsharunobu35

六玉川・萩の玉川 春信

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六玉川・萩の玉川 春信

中判錦絵 26.3×19.5cm
落款:なし 板元:不明
所蔵:シカゴ美術館
 歌枕として名高い玉川は六か所あり、「六玉川」という画題となって、しばしば浮世絵師たちの絵筆にのりましました。春信も、古歌にちなんだ当世風の美人風俗画に見立て、中判に柱絵にと、いくつかのシリーズをのこしています。そのうちでことに傑作を揃えるのが、図上に色紙形をおき、玉川の名とその所在する国名、それに歌人と和歌とを記した本シリーズです。本巻では原色図版で三図、残りを単色図版にかかげ、全六図をすべて収録しましました。
 本図「萩の玉川」は、曲水に萩の枝がさしかかる岸辺に、名月に誘われた二人の美人を描いています。川面にうつる月影、それを指さし振りかえる女の透けた衣と肉身などが、破綻なくまとめられた情景のなかでことに印象深いです。全体にやや槌色しているとはいえ、その清純で透明な色調も味わい深いです。色紙形には、「萩の玉川 俊頼 あすもこむ野路の玉川萩こへて色なる浪に月やどりけり 近江の名所」と記されています。
鈴木 春信 Suzuki Harunobu

Wikipedia Suzuki Harunobu

ウィキペディア 鈴木 春信

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