楼上縁先美人 春重 jpsharunobu50

楼上縁先美人 春重

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楼上縁先美人 春重

中判錦絵 27.2×20.7cm
落款:春信画 板元:不明
所蔵:東京国立博物館
 司馬江漢は晩年に著した『春波楼筆記』という随筆に、若いころ春信のにせ物を描いて出版したが誰もこれを見破るものがなく、これを不満とし芥重の画廿を名のりましたと、みずから告白しています。本図は「春信画」の落款を記しますが、浮絵風に誇張された線遠近法の採川や、固く冷い人物描などから、そうした江漢による贋作の一例と考えられます。
 西洋画の透視遠近法をいちはやく取り入れ一般に紹介したのは、浮世絵界の奥村政信でしました。おそらくは中国の版画からの間接的な学習であったろうが、その合理的な祝覚の提示はようやく兆つつあった実証主義的な思潮の中で歓迎され、あたかも景物が一面から浮き出してくるように兄えるその印象から、”浮絵”という名称が与えられたのでしました。
政信や西村重長らの素朴な段階では、室内の奥行き表現にほぽ限られ、戸外の描写には未熟な消化ぶりを露星していますが、その系譜を引いた本図は、なお一一点に分かれて消去する矛盾を残しながら、かなり進歩した学習の成米を示しています。
鈴木 春信 Suzuki Harunobu

Wikipedia Suzuki Harunobu

ウィキペディア 鈴木 春信

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