国芳 東都首尾の松之図 jpskunisada30

国芳 東都首尾の松之図

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国芳 東都首尾の松之図
大判錦絵 揃物 24.4×36.5 cm
落款:一勇斉國芳画 板元:山口屋藤兵衛 極印
 同じ隅田川でも両国橋・吾妻橋間は浅草川と呼ばれ、沿岸の浅草蔵前に幕府の米介がありました。舟運によって集まる諸国からの年貢米を川筋から引き入れる堀が八本あり、順を追った番廿名が付けられていましたが、その四番堀と五番堀との間の川岸に、川の上まで枝を伸ばして繁茂した松、通称首尾の松がありました。名のいわれは川を洲航し、吉原に向かう猪牙舟の客が、この辺りで、今宵の良首尾を念ずるところから名付けられたとも、帰りの客がここに舟をつないで昨夜の首尾を語ったからだともいわれます。浮世絵では通常この松が主題に描かれますが、国芳は逆にこの松を遠くに置き、近景の石垣の一部や、河中の石を極度にタローズアップしました。秋田蘭画の画家の視覚と一脈通じるこの手法は、天保期の浮世絵とは思えぬ清新な近代味をただよわします。石垣の隙間に顔を出す蟹、石の頂にへばりついた船虫の姿を遠景人物より大きく描いたところなど正に現代のカメラアングルの感覚です。濃淡の青い雲のたなびく空を背景に、一輪黄色い花が垂れた効果が鮮烈な印象を与えます。
歌川 国貞 Utagawa Kunisada

Wikipedia Kunisada

ウィキペディア 歌川国貞 (3代目)

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