英泉 新吉原八景・浅草寺の晩鐘 jpskunisada46

英泉 新吉原八景・浅草寺の晩鐘

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英泉 新吉原八景・浅草寺の晩鐘
大判錦絵 揃物 38.2×25.8 cm
落款:渓斎英泉画 板元:蔦屋重三郎 極印
 中岡画・日本画の画題としてよく用いられる、議湘八景・近江八景になぞらえて、新吉原の遊君八人を見立てた八枚揃いの一図です。「楼上の秋の月」「日本堤の落雁」「後朝の晴嵐」などと、狭斜の巷の画家であり、かつ文筆の素養もあった英泉らしい作品シリーズで、文政初年の作。彼の艶情描写はこのあたりから、しだいに濃くなってきます。コマ絵の風景を淡墨仕立てで表し、本絵の遊女の色彩に対比的な効果を発揮させるあたり、手法もよくこなれた佳品揃いです。
 本図はコマ絵の浅草寺で晩鐘の音色を想像させ、鐘戸を聞いて、ほの暗い行燈の側に立った、玉屋(これは江戸町一丁目の玉屋山三郎の店で、いわゆる・角玉屋)の名妓濃紫の艶姿を描いたもの。三蒲団の上の朱羅宇の長煙管には吸付煙草の1  管が連想されて、画面に何かなまめかしさを誘います。見やった濃紫のまなざしには無量の想いがこめられた感があって、ほんのりした色気が淫み出ています。後年のくねった姿のまだ出ない、やわらかみのある秀作です。
歌川 国貞 Utagawa Kunisada

Wikipedia Kunisada

ウィキペディア 歌川国貞 (3代目)

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