三代佐野川市松の祇園町の白人おなよ 写楽 jpssharaku02

三代佐野川市松の祇園町の白人おなよ 写楽

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三代佐野川市松の祇園町の白人おなよ 写楽

大判錦絵35.9×24.8cm
落款:東洲粛寫渠画
板元:蔦屋重三郎極印
所蔵:東京国立博物館
 頭に大きな櫛、帽子、左右三本ずつの駿甲の管をつけ、口に紅鉄漿をぬり、身には紅と絲の派手な市松模様の着物をまとう佐野川市松は、体躯の割に顔が大きく、胸高にしめた帯のあたりも扁平で心もとないです。そのうえ細長い馬づらの、口のあたりに年齢の跡がみえて、いかにも身に添わない装いです。このようなアップの描写は、さぞかし役者自身写楽に対して好感をもつことはなかったでしょう。市松は初め女形で。後に市川荒五郎と改名、立ち役になったのをみても、顔や表情にどこか硬いところがあったのでしょう。この絵は男がいかにも女になったといわんばかりの描写です。
 しかしこの絵はそのように一見醜悪ともみえるようですが、全体のもつ画格は非常に高いものがあります。写実という基本的な態度から描き出し、最後に高度な印象を観者に与えていることを忘れてはなりません。市松は当時年給三百両の役者で、この「祇園町白人おなよ」は「若女形上上官 八席」という位付けがなされています。
東洲斎 写楽 Toushusai Sharaku

Wikipedia Toushusai Sharaku

ウィキペディア 東洲斎写楽

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