ニ代市川高麗蔵の南瀬六郎宗純 写楽 jpssharaku40

ニ代市川高麗蔵の南瀬六郎宗純 写楽

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ニ代市川高麗蔵の南瀬六郎宗純 写楽

細判錦絵31.3×14.7cm
落款:東洲斉寫集画
板元:蔦屋重三郎極印
所蔵:東京国立博物館
 背景の黄潰しに対して、ほかは二、三色の少ない色数で画面を処理し、その配色は清楚で、しかも版形式の絵として効果を高めていることは注目すべき点といえましょう。しかし配色面を度外視すれば、まことに生気のない図柄です。この場面は相模と武蔵の国境の焼き餅坂で、笈に新田義興の一子徳寿丸を隠して通りすぎようとした六部姿の南瀬六郎宗純は、そこの馬子寝言の長蔵らの襲撃を受け、錫杖にしこんだ長刀を抜き、構えて立ち向かったのでした。この長蔵の立廻り姿も写楽は描いていますが、写実的な躍動美をよく表現した作品となっています。それに対してこの宗純の作品は、戦うものの姿としては、いかにも父魂にかけています。従来の役者絵と大差ない典型化したポーズに堕したけはいが濃厚です。写楽の個性表出の特色ある描写より歌舞伎の様式美の甘さを快く感じます。
 『神霊矢口渡』の宗純と『四方錦故郷旅路』の忠兵衛を演じた高麗蔵の役の評判は、「立ち役上上吉」でした。
東洲斎 写楽 Toushusai Sharaku

Wikipedia Toushusai Sharaku

ウィキペディア 東洲斎写楽

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