螺客 湖竜斎 jpsharunobu53

螺客 湖竜斎

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螺客 湖竜斎

中判錦絵 26.1×19.5m
落款:湖龍画 板元:不明
所蔵:高僑コレクション
 遊女と禿をしたがえて歩く若衆の姿は、江戸っ子の粋と勇みを表して颯爽と美しいです。肩にほうった手拭いの端をくわえて、右手で裾をからげるところは、遊びなれた地廻り(遊里に出入りする常連)の乙にかまえた身振りを示しています。あるいはこの男、撥に太鼓の紋をつけるところから、芸道関係につながるものなのでしょうか。
 縁側や障子の線が垂直水平の二方向に走ってしっかりと組み合わされ、上部を真横に切る雲形や簾も加わって、確然と安定した背景が人物を支えています。斜傾構図を好んだ春信とは、相反する構成感党がうかがえましょう。また、人物を描く曲線も、春信のそれのようになだらかな弾力に富むものではなく、ひかえ‐ではあるが鋭利な筆勢を伝える湖竜斎独自のものとなっています。物語性や抒情的な詩情を緋して、遊里風俗のスナップにとどめているあたり、ようやく個性を鮮明にしようとする湖竜斎の意図を、明瞭にくみとることができます。
鈴木 春信 Suzuki Harunobu

Wikipedia Suzuki Harunobu

ウィキペディア 鈴木 春信

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