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国貞 星の霜当世風俗・行燈 jpskunisada01

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国貞 星の霜当世風俗・行燈

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国貞 星の霜当世風俗・行燈
大判錦絵 揃物 36.9×24.9 cm
落款:五渡亭閥貞両 板元:伊勢紙利兵衛 極印
所蔵:静嘉堂文庫
 国貞の全作品中、最も心技一体した代表図を一点選べといわれたら、私はこのシリーズのこの図を即座に提示します。制作は文政元年ごろ、国貞としては、文化年代の若さと張りが、経験と熟練を積んで程よく成長と渾融の次元に昇華し、後年の典型化、硬化の兆しのまだ現れぬ、いわば理想的芸境の時期の所産だからです。神経が構図の隅々に行き届き適度の緊張感と自然の情緒とを包有している画渠でもある。
この画集は七図ほどから成りますが、卓出している図はこの行燈美人です。緋鹿子の下着一枚で床を出、行燈の芯をかき立てる姿は、なやましく又なまめかしいです。薄墨の手の影の効果の見事さもさることながら、行燈から射す光を、当てなしぼかしの技法であわあわと放射状にボカした表現が、この絵の享受者を深更の閑中に自然と引入れてゆきます。美人の襟に五渡亭と署したのは、なじみの妓女への贈りものですか。今一方の襟に描いた卯の花にホトトギスが、何か季節を暗示するようでもあります。一点一画に国貞の充実した気を感じる作品です。
歌川 国貞 Utagawa Kunisada

Wikipedia Kunisada

ウィキペディア 歌川国貞 (3代目)

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