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お仙の茶屋 春信 jpsharunobu34

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お仙の茶屋 春信

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お仙の茶屋 春信

中判錦絵 26.7X20.3cm
落款:春信画 板元:不明
所蔵:東京国立博物館
 床几に腰かけたお高祖頭巾の若侍に、茶托にのせて茶を運ぶ茶屋女を描きます。朱塗りの鳥居と石畳の参道から、谷中は笠森稲荷の境内に店を構えた水茶屋鍵屋の景で、女は当時評判の美人お仙と知られます。
 明和年間の江戸を代表する美人といえば、このお仙と、浅草奥山の楊枝店本柳屋のお藤、この二人にとどめをさそいます。
若き日の大田南畝がその優劣を弁じる戯文『阿仙阿藤優劣弁』をものしているように、当時の江戸士人が二人に寄せた関心は並々でありませんでしました。二人とも楚々とした細腰の美人で、あたかも春信の錦絵から抜け出てきたようなタイプであったらしいですが、春信は彼女らをモデルとした作品を数多く発表して、世間の評判をあおり立てたのでしました。
 美貌の容姿で江戸中をわかせた女性が、ともに吉原の遊女ではなく、平生店頭に出て客と応接する町娘であったことは、時代の好みの一端を反映したのでしょう。
鈴木 春信 Suzuki Harunobu

Wikipedia Suzuki Harunobu

ウィキペディア 鈴木 春信

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