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当世踊子揃・吉原雀 歌麿 jpsutamaro23

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当世踊子揃・吉原雀 歌麿

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当世踊子揃・吉原雀 歌麿

大判錦絵揃物 38.5×25.4cm
落款:斑麿筆板元:蔦屋重三郎
所蔵:東京国立博物館
 古原雀とは、葦のなかにさえずる騒々しい葦切りの異名で、啼に色里を㈲自半分に女たちをひやかして歩く客を意味したといいます。庖の鳥であった廓の女たちに、せめて功徳の放生会として鳥庖を肩に鳥売りと鷹の精とがひやかし者を押し分けての所作事です。
 鼠がかった紅地の着物をまとい、頭に淡い草色の紗帽子をかぶり、手に大輪、小輪の菊を描いた扇子を持った踊り子の姿は、本図が摺りの状態が良いためか、きわめて幻想的なものに感じられます。
 いわゆる大首絵といわれる構図に対して、本図はさらに顔を画面いっぱいに構図した大顔絵ともいうべき作品であるため、その感がいっそう深いです。そして胸元で交差させた両乎も、鳥売りになりきっている女の心情を的確に表現しています。簡潔な色彩美ばかりでなく、こうした心理状態の表現までも行うようになったことを知らされます。
喜多川歌麿 Kitagawa Utamaro

Wikipedia Kitagawa Utamaro

ウィキペディア 喜多川歌麿

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