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赤衣達磨図 あかきぬだるまず Dharma wearing a red dress. 雪舟 Sesshu jpssesh29

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赤衣達磨図 あかきぬだるまず Dharma wearing a red dress. 雪舟 Sesshu
絹本着色 一幅 88.0×39.0cm
 これは珍しく絹本に描かれたものてある。しかも前に組んだ両手を衣て隠していて、頭巾をかむり、半身の端整な像に描かれている。この像は、形式上は歴代祖師像のために描かれる、公的な肖像画に属する一作品て、列祖の中ても中心の釈迦牟尼画像の向って左側に位し、釈迦を拝する姿て表わされていると考えられる。そのためか謹厳な容貌て、精細な描写て表わされ、衣の竪も平行線てくくられ、そこには隈もほどこされているし、当りのないゆっくりした描線て描かれているのが、特徴てある。この種の禅祖師像の一群ては、きわめて密度の高い筆法て表わされていて、最も優れた作品の一つてはなかろうか。達磨も立ち姿で頭巾をかむり、画様も古様を帯びていて、よほど正式な禅寺祖師堂の掛真として描かれたものかとも推測される。衣は赤色で表わされているらしいが、現在は絹焼けがひどいので判然としない。また顔にも、淡彩で肌色があったと思われる。大変リアルな達磨画像というべきで、左下隅に祖師像では珍しく落款印章がある。また図上には著賛があるが、傷みがひどく、焚詞や賛者がわからないのは大変残念であるが、恐らく、室町中期の禅僧によって書かれたものに間違いはない。常信の「縮図」申にこの図を写したものがあり、江戸中期までは賛文はどうやら読むことができたようであるが、賛者の名は写し崩れか残念ながら読むことはできない。またこの画像の画風と、落款の書風から、雪舟六十歳代の最も意気盛んな頃の作品と判断される。
Sesshu 雪舟

Wikipedia Sesshu

ウィキペディア 雪舟

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