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花下美人 豊信 jpsmoronobu56

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花下美人 豊信

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花下美人 豊信
幅広柱絵判紅絵 50.9×23.ニcm
落款:阻篠堂石川秀肥豊信図 板元:鱗形凰孫兵衛
所蔵:リッカー美術館
 花は上野か浅草か、と謳われる千代田城下お江戸のにぎわいは、明暦三年の大火以後、営々として築き上げた元禄から享保の頃を一つのピークと見てよかろう。新興成金を中心に、町人たちは文化享受の財力を養い、封建治下における町人・庶民の位置と宿命を自党して、生きることの意義と限界を知っては、適当なレジャーを楽しむようになった。
 上野でありましょうか、浅草向島あたりでありましょうか、丸に三の紋つけた幔幕をはり巡らせて、今を真盛りの桜花のもとに、打てや太鼓の舞い踊り、酒盃をかわしてようやく狼藉なるころ、市松模様の帯きりりと締め上げた、いかにも江戸好みの見目うるわしい美人は、立って短冊を小枝につける。「阿和はまたうとそもあさきさくら哉」とあります。豊信の傑作、浮世絵随一の佳品といえる。数年まえ同じ絵が海外からもたらさ
れて一段と興趣を高めている優品であります。
石川豊信 Ishikawa Moronobu

ウィキペディア 石川豊信

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