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国芳 夕霞 jpskunisada45

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国芳 夕霞

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国芳 夕霞
団扇絵 22.7×29.8 cm
落款:朝桜棲國芳画 板元:固極印
所蔵:酒井コレクション
 初秋の夕べ、物干し台に出て、欄に凭れながら、折からの夕霞の空を眺める女性を描いた作。涼風が袖を払い、饗のほつれ毛を、美人の額や頬にまつわらせます。その風のゆくえのわかるような作品です。髪の生えぎわ、ほつれた毛筋等の彫り分けは、いかにも彫師の腕の見せ所といった感を党えさせられる。艶雅の美からは程遠いですが、凄艶な趣は十分満ち溢れています。
 美人が主体でありながら、この図は、残されたわずかな空間に、風に踊るような種々の姿の雲と、かなたに没した夕日の残照が、いわし雲のような細雲のただよう、澄んだ青い秋空に映える情景とを見事に収めえた手ぎわが、主体と同等、むしろより以上に評価されます。異様な形の乱れ雲のかなたから放射する夕日の光に当たって、キラキラと輝く細雲の描写は迫真感に富んでいる、藍およびその系統の色で統一した色調も目がさめるように美しいです。極印に中の字がありますので、天保七丙中年の作であることが判定できます。
歌川 国貞 Utagawa Kunisada

Wikipedia Kunisada

ウィキペディア 歌川国貞 (3代目)

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