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瀬川菊之丞の文読む遊女 豊信 jpsmoronobu55

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瀬川菊之丞の文読む遊女 豊信

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瀬川菊之丞の文読む遊女 豊信
幅広柱絵判紅絵 69.6×25.1cm
落款:咀篠堂石川秀把豊信図 板元:鱗形屋孫兵衛
所蔵:シカゴ美術館
 吉田、渋井両先輦のこの図に関する考証によると、「この絵は遊女の立姿で、何の役であるか定め難いが、いちおう延享二年(1745)正月の中村座上演の『羽衣寿曾我』の傾城通路の役とした」(吉田)。通路は天女迦陵頻伽が富士の裾野へあま下って、かの羽衣を取りかえそうとして傾城になるといった趣向で、それを演出した瀬川菊之丞が大変な当りで、大評判であったと伝えています。
 一見したところ遊女の文読む立ち姿として描かれていますが、菊之丞の紋所を着けているし、雪輪の大柄模様の打掛け姿。女形の秘伝書をかき残すほど、女形の極上々吉の評判とった名優であります。これはその写貌であるか知らぬが、かなりグラマーな感じをもつ美貌であります。流れるような細麗な線描の冴えが一段と精緻であります。読めそうで判じ難い文字をかき迎ねる特有の艶文の彫りも。木版技巧の粋を誇っていると言
えよう。
石川豊信 Ishikawa Moronobu

ウィキペディア 石川豊信

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