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南駅は印 歌麿 jpsutamaro33

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南駅は印 歌麿

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南駅は印 歌麿

大判錦絵 37.1×24.9cm
落款:歌麿筆
板元:鶴屋喜右衛門
所蔵:酒井コレクション
 この図と同じ趣向で描かれた作品に、「西駅た印」「芸国と印」がわかっています。そして「は印」とか、「た印」というのは、描かれた女性の名前の最初の一宇で呼んだ撒劃であろう。「南駅」は、清長などが「美南見」と洒落た品川のことです。湯上がりでくつろぐ女性、は印とは誰のことでしょうか。当時の人々であればすぐ誰とわかったことも、今日では見当もつきません。
 歌麿は、外見的美しさよりしだいに内面的、心理的な美しさをも描くという画風へと進みましたが、この図など、湯上がりという一種の開放感にひたる女性の美しさを表現するために、髪や顔の描写にくらべ、首をはじめ身体の描写は観念的描写法をとって、顔に視点が向くような構図法をとっています。これを以前の彼の美人画と比較して、多作による歌麿型の美人画の様式化という見方もできますが、一方、ますます精巧な彫刻ができるようになった彫師の技倆を十二分に生かしたためとも考えられる作品です。
喜多川歌麿 Kitagawa Utamaro

Wikipedia Kitagawa Utamaro

ウィキペディア 喜多川歌麿

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