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坐鋪八景・時計の晩鐘 春信 jpsharunobu08

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坐鋪八景・時計の晩鐘 春信

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坐鋪八景・時計の晩鐘 春信

中判錦絵 28.5×21.7cm
落款:巨川摺物
所蔵:シカゴ美術館
 湯上がりにほてる身体を待女にあずけて憩う折しも、座敷内の時計が涼しい簸の・s目を流して、夕暮れの時を知らせます。宛転と躍る浴衣の描線は、なまめかしくも美しいです。
 中国画の好画題「満湘八景」を、日常卑近な生活の場景に見立てたこの「坐鋪八景」の揃物は、はじめ俳諧師城西山人巨川(旗本人久保忠舒)が、浮世絵師春信に制作を依頼し、知人交友の間に配布した私的な摺物でしました。巨川は、明和二、三年の絵暦交換会に指導的な役割を果たした好事家で、彼の木版絵暦競作に寄せる熱狂が多色摺木版画。錦絵”の誕心を尖現する人きな契機となったこと、ここにくりかえすまでもありますまい。
 このシリーズは、のちに版元松鶴堂が版権を譲られ、商品として広く世に送り出されましました。浮世絵界における春信の出世作ともなる記念的な作品です。本巻収録の八図はすべて初版によっており、ことに本図と次図とによって、中間色を主体とした渋く洗練された色調を賞味していただきたいです。
鈴木 春信 Suzuki Harunobu

Wikipedia Suzuki Harunobu

ウィキペディア 鈴木 春信

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