東海道五拾三次之内24番目 金谷宿 かなや Tokaido53_24_kanaya 画題:「大井川遠岸」 現在の静岡県島田市で、島田から大井川を渡って金谷宿までは3.9キロメートル。
島田の絵は川だけ、これは、河原を越して対岸の遠山を描いている。その点で小田原の絵で、正面に箱根山を描いているのに似ている。正面奥の面白い形をした遠山に該当する山形は実際に見当たらないという。近い山は小夜の中山であろう。この絵も川渡しのさまが小さく巧みに描かれている。
この絵は色彩の配分が見事で、遠山は、たとえ実在しないとしても、この鼠色で画面が整ったといっていい。
歌川 広重 Hiroshige Utagawa