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月に雁 小松軒 jpsharunobu64

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月に雁 小松軒

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月に雁 小松軒

中判錦絵 26.5×18.9cm
落款:なし 板元:不明
所蔵:シカゴ美術館
 小松屋百亀は江戸飯田町の薬種屋の主人で、通称を三右衛といい、小松軒、不知足山人と廿しましました。明和二、三年の絵暦交換会に積極的に参加し、絵暦の作画にも当たって春信の版画と優劣を競いましました。西川祐信の画風を慕い、祐信描くところの絵本、艶本の類をあまさず収集したと伝えます。絵肝期を境として春信の画風に祐信画の影稗が色濃くなるのも、百心との密接な交流によるところ大きいと考えられます。彼はまた艶本、咄本なども著し、多才な風流人であった、寛政四年(1792)八十余歳で没したと伝えます。
 本図は、明和二年の絵臍か、あるいはそれを改版したものです。というのは、シカゴ美術館に所蔵される同趣致の花鳥画三点のうち、「桜花に雄子」の画而に「乙酉大」の印が捺されているからです。いずれにせよ、狂歌摺物の先駆をなすような、彫りも摺りも手が込んだ上品な花鳥版画である、図上に記された狂歌は、「秋かせの参る人々御中へ一寸しらせの雁の玉び」と読めます。
鈴木 春信 Suzuki Harunobu

Wikipedia Suzuki Harunobu

ウィキペディア 鈴木 春信

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