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役者絵 春好 jpsShunsho18

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役者絵 春好

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役者絵 春好
絹本著色 58.7×26.8 cm
落款:勝川春好画
所蔵:フリヤ美術館
ニ代市川海老蔵の松王丸
 春章の門人の中で、役者などの版画に一段の光彩を放ったのは春好と春英でした。その他の同門たちは版画もつくり師没後パトロンを求めては肉筆にも親しんだとみえ、春好、春英にくらべて肉筆の遺作が目立っています。遺存作の中では春好と春英の肉筆作は稀れです。
 春好の肉筆として記憶に鮮かな例は私にはあまりありませんが、このフリヤ美術館蔵の一作は、おそらく春好の肉筆画の技量をはっきりと示す代表作とすべきでしょう。この画幅は一八九八年フリヤ氏の集蔵するところです。二代目海老蔵の松王丸役とその扮装に関するデータが確認できれば、この絵の製作年代もはっきりするのですが、その認定はむずかしいでしょう。筆の運びに左がきの癖がみえますので、左筆とは記してませんが、一七八八年ごろの罹病後、ともかく寛政期ごろと考えられます。顔面描写には彼の得意とする似顔絵の手法が効果的に発揮されていますし、人物の姿態・身のこなし・両脚の安定」た描出は見事です。
勝川春好 Katsukawa Syunkou

ウィキペディア 勝川春好

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