雲谷等益筆 雪舟像 うんこくとうえきひつ せっしゅうぞう Unkoku Toueki brush Sesshu image. 雪舟 Sesshu
重要美術品 絹本着色 一幅 105.9×34.5cm
山口 常栄寺 雪舟画像は現在数幅伝わるが、この像は最も人口に膾炙されている。雪舟は昭和三十ー年(1956)雪舟没後450年を記念して、ウィーンの平和会議て世界の代表的画家の一人として、レンブラントと共に表杉された。わが国をはじめとして、ソビエトても雪舟の自画像が記念切手となった。その折の画像も、この常栄寺の肖像が使用されたほどてある。
またこの寺は雪舟作の石庭もあるところて、山口市内雪舟ゆかりの地である。この肖像画の筆者雲谷等益(一丘九一~1644)は、周防国主毛利輝元から雪舟の旧居雲谷軒と一四季山水図巻一を賜わり、雲谷派を再興した雲谷等顔の第二子である。その関係から雲谷派の始祖である雪舟を顕彰するため、また雪舟ゆかりの地に寄進されたものである。
雪舟画像には二種あって、藤田美術館の像と探幽か縮図しかものとでは、同し雪舟七十ー歳像であるが容貌も異なっているのである。いまこの像は、像の向きや顔付き、眼の光などから考えて、藤田美術館の原本を手本として石像を描いたものと思われる。図上の賛者は大徳寺の玉舟宗潘で、この幅の意味合いからも、江戸初期における代表的人物がここに画を描き、賛をほどこしたことになる。
Sesshu 雪舟