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百人一首 清満 jpsmoronobu62

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百人一首 清満

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百人一首 清満
大々判紅摺絵 28.ニ×43.6cm
落款:鳥居清満画 板元:富田屋
所蔵:デイヴィト・キャプラン
 円窓の外には桜が爛漫と咲き乱れ、手洗のあたりには南天の赤い実が印象的なころおい、ひとりの若い男をまじえて六人の女たちが遊戯にふけり、かん高い声が交差してにぎやかな朗々の春のたたずまいであります。大々判に大らかに紅摺りで仕上げた快適の作。この頃の紅摺絵には政信にもその他にも大々判が少なからずみられて、紅摺りの芸術的様式性も定着しそうな展開を示しています。そこへ錦絵となって版画は小形化してしまう。
 糸とりを遊ぶもの、三味線をとり寄せるもの、百人一首の札を争うもの、その群像構成も巧緻であります。字札をならべて絵札を積み上げ、字札拾いを競うているような図様であるが、どのように進行するのであろうか。
 清満も役者芝居の絵と美人風俗画とを描きわけています。鳥居の祖業にこもりえぬ清行界への、また芸術への色気は、鳥居家八代にさまざまに現われ、この伝統家系を屈曲させています。
鳥居清満 Torii Kiyomitsu

ウィキペディア 鳥居清満

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